Contents
【フィボナッチ61.8】トレーダー心理でマーケットをイメージする!/FX初心者の失敗回避!
マーケットを捉える考え方は「ダウ理論」「エリオット波動」「グランビルの法則」を初めとする理論原則系、インジケータ・オシレーター等も多くのものがありますが、その殆どが平均値を利用しているので後付/遅延系と言えると思います。
数は少ないのですが、未来予想系というか到達点となる目標値や反発するポイントなどをある程度予想するインジがあります。
その一つが「フィボナッチ・エクシパンション」でエグジット判断の指針インジケータと言えますし、リトレースメント/押し目からの反転ポイントの指針としてサポート・レジスタンス両方の見極めの優秀な手助けとなります。
特に「エリオット波動」と併用できる時に有効に機能します!
指標発表やイベントサプライズの場合は戻りが少ないので、トレンドフォロータイプのトレーダーさんの期待通りの戻りはなく、「一本上げ的」な動きになりテクニカルでは捉えにくいです。
ただ初心者の方は勘違いされるといけないので敢えて書きますが、
- 「マーケットはランダムに動く」ので「マーケットの動きは予想できない」ということがすべての前提。
- では何故わからないものを予想してトレードするのか?というと、個人・プロ投資家トレーダーさんの行動心理を読んだり、感情的なバイアスを利用することにより、マーケットの方向や勢いを見極めていきます。
- 常に利益を得ている一部数%のトレーダーさんと損失ばかりのトレーダーさんとが明らかに存在するのは、常勝トレーダーさんは損失ばかりのトレーダーさんの心理や感情を心得ていて、行動をある程度把握し行動を先取り出来るからです。
これらはフィボナッチとは直接関係ないですが、重要なポイントです。
ではフィボナッチリトレースメントはどのように利用されているのでしょう。
「フィボナッチ・リトレースメント」で反発のポイントを探る!
通常は大きなトレンドが出来た後、下記ではブラックのラインでトレンドが発生し直近の高値・安値が出来た場合、そこに「フィボナッチ・リトレースメント」を当てますと、「0・38.2・50・61.8・100・138.2・161.8」/自分で設定可能、などを引くことができます。
ほとんどのトレーダーさんが注目するのは、「32.8」ライン上のブルーの長方形枠辺りのプライスの動きや同様に「61.8」ライン上のブルーの長方形枠辺りの動きと方向を注視しその後の方向の見極めです。少し目にくいですが、実際のチャートに引いてみます。
青い矢印の上昇に対して「38.2」のブルー丸で2回「61.8」のブルー丸で一回キレイに反発し、最後のレッド丸では逆に反発して多くのトレーダーさんに意識されているのがお判りいただけると思います。
このようにトレーダーさんに、かなり意識されているポイントであることが分かります。MT4の「挿入」プルダウンメニュー→「フィボナッチ」→「リトレースメント」から簡単に引くことが出来ます。
ある日の「USDJPY」の4h時間足ですが、6つの小さなトレンドが発生しています。
上記に「フィボナッチ・リトレースメント」を引いてみます。
上記を少し拡大。
赤丸を起点に引いています。
ブルーの矢印の②の反発しているラインが「フィボナッチ・リトレースメント」「61.8」ラインです。
しかも「グランビルの法則」②のエントリーポイントです。/この重複したポイントは非常に重要な優位ポイントになります。
その後、レッドの③の「エリオット波動第3波」で大きく下落しています。
次の上昇も同じです。/右半分です。
下記は上記の右半分の上昇局面ですが、ブルーの矢印の②の反発しているラインが「フィボナッチ・リトレースメント」今度は「38.2」ラインです。
しかも今度も「グランビルの法則」②のエントリーポイントです。
その後、ブルー③の「エリオット波動第3波」で大きく上昇しています。
次の下落ではこの4時間足のテクニカル・トレンドフォローでは取ることが出来ませんが、下位の1時間足では取ることが可能です。
このように「フィボナッチ」と「エリオット波動」「グランビルの法則」「ダウ理論」は相性が非常に良いですので、利用しない手はないです!
次は同じチャート上での「フィボナッチ・エクスパンション」での「ターゲット」の捕捉を検証してみましょう!
「フィボナッチ・エクスパンション」でターゲットのポイントを探る!
エリオット波動はフィボナッチと組み合わせると第3波の転換点をある程度予測できますが、上記のようなチャートが成立すればエリオット波動の「上昇5波・下降3波」が発生する可能性が極めて高くなります。
実際のチャートに引いてみますと、エリオット波動の第3波/レッド矢印のレッドラインの「FE 161.8」まできれいに伸びてしっかり止まっているのが確認できます。
青丸を起点に引いています。
次の上昇も全く同様に機能。
エリオット波動の第3波/レッド矢印のレッドラインの「FE 161.8」まできれいに伸びてしっかり止まっているのが確認できます。
またこのケースでは「エリオット波動第3波」が「エクステンション」しています。
エリオット波動3波は1波の1.618倍やエクステンションして2.618倍といった長さになりやすいですので覚えておきましょう。
エリオット波動などについての詳細は、下記別動画をご覧ください!
「エリオット波動の基本的な考え方・パターンと効果的な使い方!」
「グランビルの法則」MA + ダウ理論の考え方!
「ダウ理論6つの基本原則」の重要性と実践での使い方!
「フィボナッチ」とは?
「フィボナッチ」とはイタリアの数学者のニックネーム的な名前で12、13世紀中世時代の一番有能な数学者として名を馳せたイタリアのレオナルド・フィボナッチに由来しています。
本名は「レオナルド・ダ・ピサ」です。
フィボナッチというニックネームは「ボナッチの息子」という意味で19世紀の数学史家が本名と間違って本で使用してしまったからそう呼ばれるようになったようです。
「フィボナッチ数列」/一度はどこかで耳にしたことがあると思います。
数学は苦手ですが何となく遠い昔の高校生時代に聞いたような気もします。
「1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377———-」
直前の2つの項の和が次の項の値
1+1=2、1+2=3、2+3=5、3+5=8 ———
このように繰り返されるこの数列を「フィボナッチ数列」といいます。
規則性①
1つ目は連続するこの2つの数字の合計が次の数字に一致するというものです。
「1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377———-」
・1+2=3
・3+5=8
・5+8=13
・
・
自然界に見出される多くの「フィボナッチ数列」:ひまわり真中にある種のならび方はらせん状に21個・34 個・55個・89個・・・となっている。
規則性②
・その数字を1つ後の数字で割ると「0.618」になる。
・その数字を2つ後の数字で割ると「0.382」になる。
・その数字の3つ後の数字で割ると「0.236」になる。
この法則をそれぞれ計算すると、次のようになります。
「1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377———-」
・8÷13=0.618/1つ後の数字で割る
「1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377———-」
・8÷21=0.382/2つ後の数字で割る
「1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377———-」
・8÷34=0.236/3つ後の数字で割る
この規則性はどの数字を選んでも同じようになります。
「0.236・0.382・0.618」という倍率を「フィボナッチ比率」または「黄金比率/ゴールデンルール」といいます。
フィボナッチ数列は木の枝の分かれ・ひまわりの種の配列・アンモナイトやオウムガイのうずなど自然界にも多く見られます。
またピラミッドやモナリザなど多くの歴史的建造物や芸術作品にも用いられていますし、クレジットカードや名刺などの縦横比率にも利用されていますが「美」の比率については色んな意見もあり、「美」の比率とも紹介されますが専門家は否定的な方も多いようです。
ただ落ち着いた気分になったり心地よさを感じるのは確かなようですので宇宙の安定の基礎的な宇宙の法則、自然の法則として機能しているようです。
トレードで使用されるのは「フィボナッチ比率」
マーケットの世界では次のように考えられています。
値動きは世界中の投資家トレーダーの思惑や考えが混在していますが、世界の政治的・経済的なイベントに反応した人間の集団心理/ダウ理論的に言えば「全ての事象」を織り込んだチャートは、ある種の作品として考えると自然の摂理やフィボナッチ数列が反映していると考えられます。
投資家トレーダーは人間であり動物であり自然の中の一部として存在しているわけですので、トレードをする上でマーケットやチャートの分析やエントリー・エグジットなどの根拠にフィボナッチ数列が影響を及ぼしているとしても不思議ではないですね。
このような考え方から値動きを分析予想するのがフィボナッチ分析です。
最近ではAIトレードがヘッジファンドの取引のかなり大きな比率を占めるようになってきていますが、まだメタは人間が書いている段階ですので人間の代わりに代替トレードしていると考えてもいいと思います。
ただその進歩は想像以上に早いので、数年後は人間のメタコマンドがなくてもブラックボックスのAIラーニングで自由に取引するようになるのかも知れませんね。
現段階では人間の代わりのAIトレーダーさん含めて大多数の投資家トレーダーが注目するポイント節目で多くの人間が同じような心理状態になるためにフィボナッチ比率がとても機能しやすくなります。
フィボナッチ・リトレースメント/「引き返す」「後戻る」
フィボナッチ比率はいくつかの使い方がありますがMT4では5つほど利用できます。
フィボナッチ・リトレースメント
フィボナッチ・タイムゾーン
フィボナッチ・ファン
フィボナッチ・アーク
フィボナッチ・エクスパンション
- フィボナッチ・グリッド
- フィボナッチ・チャネル
など
「フィボナッチ・リトレースメント」が最も多くトレードで使用されています。
多くの投資家トレーダーさんによって利用され監視されていますので、フィボナッチ・リトレースメントのサポートやレジスタンスポイントは、エントリーオーダーが急増し節目の重要なポイントにになることが多くなります。
この「フィボナッチ・リトレースメント」をよく理解し、トレードプランを構築することでより優位性のあるトレード戦略を取ることが出来るので、自由に使えるようになると武器になります。
使用方法は簡単でMT4メニューから「フィボナッチ・リトレースメント」を選択し高値から安値または安値から高値にドラッグするだけで自動で線が引かれます。
・上昇トレンドのときは安値から高値に引く
・下落トレンドのときは高値から安値に引く
逆にすると「エクスパンション」になります。
ヒゲからスタートするか実体からかという議論もありますが、プライスがいつも同じようにピッタリ止まったりするわけではないので、この辺りは「ハンドルの遊び」と同じと考えてあまり気にせず、自分でひげでも実体でも良いと思う方を使用すればいいのでどちらが正しいという正解はありません。
ただどちらかに統一して使用したほうが良いと思います。
サポート・レジスタンスを判断するには初心者さんにとって非常に大事な作業ですので、とにかく慣れるまで何度でも引き直したりトライ&エラーしてみてください。
マーケットは必ず「押し目/プルバック」や「戻り/ラリー」を形成しながら進んでいきますので、フィボナッチ・リトレースメントで反転する可能性のあるポイントを先に把握しておくことで非常に優位に働きます。
・フィボナッチ・タイムゾーン
マーケットの変化のポイントを時間軸で計算するものです。
・フィボナッチ・ファン
トレンドラインを引きそのラインを割った後に反転するポイントをフィボナッチ数列で予想するラインです。
・フィボナッチ・アーク
時間的要素を取り入れたものでどの辺りに時間的に支持線・抵抗線ができるかを予測します。
・フィボナッチ・エクスパンション
トレンドが再開した時にどこまで到達するかをフィボナッチ比率で予測します。
ダウ理論の「N字」でを利用し最終的に到達する価格帯を予測します。
・フィボナッチ・グリッド
価格と時間の2つの点を組み合わせたものでフィボナッチ比率をグリッド状に表示します。
価格的要素が横線、時間的要素が縦線で、それぞれの線が支持線と抵抗線になります。
・フィボナッチ・チャネル
チャネルラインをブレイクした時価格がどこまで到達するかをフィボナッチ数列で予測します。
エリオット波動トレンドの推進波はチャネルラインを一時的に抜ける傾向があるので予測に利用します。
「フィボナッチ・リトレースメント」はこの機会にぜひ覚えておきましょう!
まとめ
トレードでのフィボナッチは、人間が無意識に行動を起こしやすいポイントを利用することで、「押し目/プルバック」「戻り/ラリー」の調整局面を捉えることが出来るので、「押し目ロング」と「戻りショート」のポイントを予測するにはトレンドフォローに最適な考え方です。
「フィボナッチ・リトレースメント」「フィボナッチ・エクスパンション」の使い方のコツをつかむと、他のトレーダーさんより一歩先んじてマーケットをイメージすることができるようになり、優位性のあるトレードできるので利益も出やすくなります。
人間が関わっているトレードの世界で、自然界の法則とも言えるこのフィボナッチ比率で価格が反発したり反落することはごく自然なことですので、「フィボナッチ」は今後もマーケットで機能し続けるでしょう。
普段からフィボナッチを引く習慣を身に着けて優位性のあるトレードで勝ち抜いていきましょう!
特に初心者の方はとにかく何度もフィボナッチを引いてみて、価格がどのように進むのかを観察し続けると必ずパターンが理解できてマーケット分析のレベルが上ってきますので、同時にトレードにも自信が持てるようになります。
トレードでは慢心はいけないですが、逆に自信がないのも困るのでトライ&エラー繰り返しながらリアルトレードでの自信を持てるようにチャート分析を続けてください。
フィボナッチが身につくことでテクニカル分析の幅を広げられるよう頑張りましょう。
ありがとうございました!